アダルトチルドレンの恋人との付き合い方~私は彼を救えなかったけど~




 

 

「次の女へすすめ」ドクターです。

 

今回は、個人的な体験談です。「次の女へすすめ」と診断するわたし。その私の元恋人(アダルトチルドレンでした)の話です。私も彼も次にすすみました。

 

私の失敗談が何かヒントになれば・・・

 

アダルトチルドレンの恋人との恋愛は最初から非常に辛いものでした。

 

ただ別れて思ったことは、

●もっとアダルトチルドレンについて学ぶべきだった…。
●そして一緒に幸せになれる道を模索するべきだった…。
●淋しいという自分の感情に振り回されず、相手の心をしっかり見るべきだった…。

 

これを読んでくださってる方の中にも、現在アダルトチルドレンの恋人と付き合ってる方、また付き合いたいと思ってる方がいらっしゃると思います。私の過去の失敗談から何かヒントになることがあれば良いなと思います。

実際私も別れた後かなり後悔し、アダルトチルドレンの恋人との付き合い方を考えさせられましたので。

 

アダルトチルドレンの元恋人を理解できなかった私

 

職場で知り合った人でした。

人の仕事まで進んでする姿、前向きな明るい姿勢に惹かれました。この人についていこうと思った私は必然的に気に入られ、プライベートの話もする仲になりました。

ある日言われた「自分はアダルトチルドレンらしい。」これが深刻なことだと思っていませんでした。

 

アダルトチルドレンの元恋人の家族関係

 

 

父親は彼がお腹にいる頃、交通事故で亡くなりました。母親は子供を産むのを反対されましたが、彼は産まれました。ちなみに母親は養子でしたので、血のつながった肉親は一人もいません。つまり彼にとって血のつながりのあるのは母親だけ。

彼がおばあちゃんとして接してきた人が小学生のころ突然いなくなりました。おばあちゃんではないと聞かされた時はショックだったそうです。

そう、彼はおばあちゃんっ子で、実際に母親に愛されていませんでした。男を作って女で居続ける母親に自分の部屋から出ないよう言いつけられほぼ軟禁状態だったり、食事は毎日500円玉が机に置いてあるだけだったり。

しかし年老い、1人になった母親と2人暮らしの彼は病気がちな母親を養っていました。幼い頃、愛してもらえなかった憎しみと子どもである自分の義務を果たそうと複雑そうに…でもしっかり面倒を見てました。

人に親切で、自己犠牲を厭わない彼のそんなバックグラウンドに、私は母性が芽生えました。同情だったかはわかりません。

 

付き合うまでの経緯

 

私が先に好きだと伝えました。
一応私も彼の好意を受け取っていました。

ただ付き合うまでに、
「今まで人を好きなったことがない」
「愛されたことがないし愛せない」
「君を幸せにできる人間じゃない」
「君がかわいそうだ・・・」

 

私を拒絶する言葉を繰り返していました。好意は受け取っているのに…。

 

もうこの頃から私は彼を理解できてなかったのでしょう。

「自尊感情が低すぎて自分が愛されるわけないといつか訪れる別れが怖く一歩踏み出させない…」

 

意味わからないからもういいよ、あなたのこと諦めるよ。

 

その言葉で彼の態度は一転しました。

 

次の日「付き合おう」と。
そして「君を優先することはできない」と。
プラスとマイナスの言葉を捧げ、投げかけられ…付き合い始めるようになりました。

 

すごく分かりやすく、私を失うという恐怖が「付き合う」という恐怖にまさったのでしょう。でも周りの人との付き合い(義務)を優先するから「普通の恋人のようにはなれない」と釘を刺したのでしょう。

 

長くなりましたね。ということで反省点とアドバイス。




 

もっとこうすれば良かったな 反省点とアドバイス

 

アダルトチルドレンの特徴として挙げられるもので、元恋人に当てはまることをいくつかピックアップしました。

 

■楽しいという感情すら義務になっている
⇒楽しまないといけない・楽しませないといけない
⇒自分が楽しいかはあまり関係ない

 

■期待されている自分を演じてしまう
■NOと言えない
■自己犠牲的
⇒自分の存在価値を見出すために、必要以上に人の役に立とうとする

 

■他人のお世話ばかりする
⇒自分の人生を生きてる感覚が希薄
⇒自分のことを考えずに済むから楽

 

■過剰に責任を負うか、無責任
⇒自分の責任ではないことでもその責任を負おうとする。
⇒理由を説明せずに逃げ出す・投げやりになる

 

■身体の痛みに鈍い
⇒学生時代はリストカット
⇒怪我をしてもあまり痛そうでない。

 

1つだけ具体例を挙げますね。

 

彼は私が体調を崩しても会いに来ることも優しい言葉をかけてくれるこもありませんでした。しかし職場の家元を離れた新人の子(女性)が体調を崩した時は仕事帰りに食料を買って届けていました。私は行き過ぎた親切だと思いました。

 

私には両親がいるからなのかもしれませんが、私の体調が悪い時は何もなかったので、その新人の子に対する優しさを到底理解できませんでした。

 

彼曰く、「自分がしてあげないと誰もいないからかわいそうだ」

私はそのとき泣いていました。理解できず悲しくて泣いていました。

 

今考えれば、私は彼に「優しいね」という言葉をかけて、彼の行為を肯定すればよかった。彼女も助かったねって。もし私がそう言っていれば彼は私を良き理解者だと思ってくれたかもしれません。

 

今だからなんとなくわかりますが・・・

 

彼のこの職場の子に対する優しさは下心ではなく義理であり、義務だったんです。そして自分が良い人と思われた方が今後の仕事がやりやすいという計算でもありました。いや単純に「みんなに好かれたい」そういう感情だったかもしれません。

 

「人の役に立とう」

 

彼のその感情は、唯一の肉親である母に必要とされたい、愛されたい、だから役に立ちたい、そんな始まりのものでした。

 

彼は表向き「面白い人・優しい人・頼りになる人」で居続けたいのですが、私には「理解」を求めていました。

周りはそんな彼を求め、
そんな彼は私の「理解」を求め、
「理解」を「愛」の基準にしていたところがあります。

 

だから、彼の理解できないと思う行動でも何が彼をそうさせているのか、冷静に客観的に考え自分の寂しさをコントロールするべきでした。

 

分かりにくくとも彼は私のことを他の人よりは必要としていたはずだから。甘えがあったのでしょうから。

 

アダルトチルドレンの恋人と付き合う方は、
メンタルが強く、包容力のある方、またあまり束縛しない成熟した方が合ってると思います。

 

そうでないと厳しい面があります。

 

強い優しさがないと、
もしくは上手く恋人を導いていく賢さがないと、付き合い続けるのは難しいです。

 

当時私も20代半ばで、相手を先に思いやる余裕がありませんでした。

 

私は私で愛に飢え、彼に求め、与えてもらっていないと悲しみ、彼は彼で愛に飢え、彼のやり方で愛を求め、与えてもらっていないと感じていたのでしょう。

 

いまならわかるのに。

与えて欲しいなら与えなきゃ、
お互いがお互いに求めるだけじゃ2人とも枯渇してしまう。

 

私は「好き」という気持ちだけで愛し方・愛するための心の持ち方を知らなかった。自分のことばかりだった。もちろん彼も彼の都合ばかりだったのでしょうが。




 

終わりは呆気なかった…

 

私たちはお互いを理解できず苦しみ、最後は何か細い糸が小さくプツンっ音を立てた瞬間、全てがほろほろと崩れていきました。はかない終わりでした…。心は疲れきっていました…。

 

私より先に彼はその疲弊する恋愛地獄から脱出しました。

彼にとっては、元の地獄から私のいる恋愛地獄に移り、また元の地獄に戻るような感覚で、簡単に移動したようでした。(少なくともそう見えました。)私との恋愛地獄より元の地獄の方が息がしやすかったのかもしれません。

理解してくれると思っていた人が、理解せず自分の言動を否定する…息のつまるような苦しさがあったのでしょう。

命がかかってるかのような彼の切り替えの早さ、悔しく悲しいばかりでした。

 

その数年後、私は彼が他の人と並んで歩いてる姿を見かけました。朝帰りのような出で立ちで、心と思考が一瞬止まりましたが、穏やかな顔をしてるので良かった。次のいい女にすすんだんだな…そう思いたいし、そうであってほしい…。動揺しましたが、隣に居るべきは私ではなかったし、私にとっても彼ではなかった。

 

今私は、私の弱さをフォローしてくれるパートナーがいます。

この少し成長した私なら彼を愛せるか?今さら考えても無意味なことを無理やり考えてみましたが、やはり答えはNO。

結局私は彼が求めるようには愛することはできないでしょう。

 

私よりちょっと多くの愛を与えてくる今のパートナーの私への接し方でそう思います。

相手よりちょっと強めの愛(精神力とも言い換えられる)をもってないと、もしくは無理しなくても相手を理解できる人でないと、アダルトチルドレンという苦しみをもつ方、いや何かしら心に問題を抱える方との関係は長くは成立しないでしょう。

 

愛されることで人に優しくなれること、人を愛せること、私こそ今のパートナーに愛されて初めて体感しているのです。

きっと、これを、こんな成長を彼は求めていたのでしょう…。

心の成長、そんなことを思いながら自分の未熟さを再び思い知っています。

 




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